『思いつくままに』
『思いつくままに』
 
Vol.50 大衆の願い事
 
“思いつくままに”のコラムの連載を始めたのは平成10年4月のことであった。しかし、この足掛け10年に及ぶ挑戦にもようやく終点が見えてきた。商工会議所の議員任期はこの10月末までである。会議所活動に奉仕して32年、そのうち会頭職として15年余を乗り切ることができた。偏に会員・議員の皆様方のご支援の賜物だと深く感謝を申し上げたい。
 
 
第1回目の『思いつくまま』より
平成10年4月の第一回のスタートに当たって、私は次のように書き出している。「商工会議所の存在価値はどこにあるのか。私は会頭職に推されて以来、常にこの命題が頭から離れない。ここ数年来、思わしくない経済環境の下にあって、商工業の振興を第一の目的とする商工会議所は、正にその存在が問われている。〜中略〜私自身が五千三百を超える会員のお一人おひとりと直接お会いするのは物理的に難しいことなので、月刊の会報を通して、その時々の施策や第1回目の『思いつくまま』より考え方をお伝えすることが必要と考えた」。これが“思いつくままに”に取り組んだ動機なのである。
 
さて、10年後の今、私の思いは皆様にお届けすることができたであろうか。多くの方々から激励やご意見をいただいているが、達成感の中に多くの反省が入り混じった心境である。
今年の7月29日に参議院議員選挙が行われた。結果はご承知の通りで、与党が史上稀に見る完敗を喫した。今から9年前の平成10年10月号には「政権与党が大敗するとう激震が引き金になり、橋本総理が辞任、小渕内閣が誕生した」と書かれている。当時は日本経済が最悪の状態にあり、経済の建て直しや景気の回復が最大の課題であった。
歴史は繰り返すものである。9年後の今、景気は長期にわたり拡大・発展を続けているとされているが、地域間格差や就労・生活の格差など、国民の多くは景気の拡大を生活実感として受け止めてはいない。こうした状況の中で、8月27日に安倍改造内閣が発足した。参院選の大敗を踏まえ、捲土重来を期しての組閣である。
内外に多くの課題が山積する中で、あえて内閣改造を選択した安倍総理の再出発を、国民は大いなる関心を持って見守っている。私は9年前のコラムを次のように結んだ。「いつの世の大衆も、民のかまどの煙に気配りできるような“まつりごと”を為政者に求めていることを忘れないで欲しい」と。この思いは9年後の今でも少しも変わってはいないのである。
 
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