『田辺会頭からのメッセージ』

Vol.50 『地域の代弁者として』 

梅雨の季節の真っ盛りに、台風4号が8年ぶりに日本列島を縦断し、八王子も強い雨と風に見舞われました。幸い大きな被害がなかったことが何よりでした。

 さて、国会において長い間懸案となってきた、社会保障と税の一体改革法案が衆議院で可決されました。民主、自民、公明3党の合意によるものでした。

ただ、肝心の民主党内からは多数の造反者が出て、政局は大きく揺れています。国民から見れば、また又どうなっているのかという思いがします。いずれにしても、政治家たるものは「日本の国政を担っている」という使命を自覚し、何事にも信念を持って対応して欲しいと思います。

今回の法案では、消費税の増税を決め、社会保障の中身については国民会議を設け、そこで一年かけて協議することになっているようです。

この一体改革に対して、日本商工会議所の基本的な考え方は、「消費税の増税は止むを得ない。ただし、社会保障、特に給付の効率化を徹底し、あわせて身を削る覚悟で無駄を省いて欲しい」というものです。従って、これから行われる国民会議においても、効率化の議論を徹底して行い、国民が納得できる社会保障制度を実現して欲しいと思います。

日商では総合政策委員会において、“社会保障と税の一体改革”・“TPPへの参加”そして“エネルギーと原子力発電”の3項目を大きなテーマとして、長い時間をかけて議論してきました。私も一昨年11月から、この委員会のメンバーとして出席し、緊張しつつ積極的な発言を行っています。

税制や社会保障のような国家としての重要な課題に対し、中小・小規模事業者や地域の意見を代弁する立場の日本商工会議所として、政府への意見具申は大変に重く、かつ重要な役割であります。

今までも日商ではこの役割を十二分に自覚し、英知を集めて取り組んできました。しかし、私はこの委員会の委員に就任した当初から「日商が負っている責任と立場からすると、国に対しての意見具申だけではなく、具体的な独自の政策提言が不可欠である」と発言してきました。

こうした議論を重ねた成果として、委員会では「日本再生に向けての提言」~中小企業と地域の成長を日本再生のエンジンに~という構想をまとめ、6月に開かれた日商の常議員会で承認されました。

政府の経済政策や成長戦略に対して、今までのように中小企業や地域として「こうして欲しい。ここはこのように変更して欲しい」という対案方式ではなく、自らの考えを正面から政府に提案し、訴えていくことに大きな一歩を踏み出したと思います。

具体的な内容については、会議所だよりの紙面でご覧いただきたいと思います。今後とも、地域を中心として、国の政策への関わりという立場の重さを感じながら、日々努力をしていきたいと考えています。

 


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Vol.5 「総合的な展示館を」
Vol.4 「安全な街への願い」
Vol.3 「心の交流」
Vol.2 「多摩のいぶき」
Vol.1 「会員訪問を第一歩として」