『田辺会頭からのメッセージ』

Vol.29 「祭りとまちの広場」

Vol.29「祭りとまちの広場」

酷暑、猛暑そして熱中症という言葉が聞かれない日はありませんでした。この会報が皆様に届く中旬には秋の気配も感じられると思いますが、この稿を書いている晦日の今日もむっとする暑さが街を覆っています。

暑さと言えば夏祭りですね。今年の八王子まつりは昭和36年の第一回から数えて50回目の記念の年にあたりました。

この50周年を記念して、祭りの最後を飾ったのが山車総覧でした。19台の山車が甲州街道に勢ぞろいした光景は、壮観の一語に尽きました。

八王子のまつりがこのひと時を迎えるにはいろいろな変遷がありました。昭和36年市民祭「3万人の夕涼み」として富士森野球場で始められた祭りは、その後甲州街道を舞台とした、市民参加型の市中パレードとして、市民に親しまれました。

時移り、パレードのマンネリ化で見物する市民も減り始め、商工会議所内でも、祭りのあり方に疑問の声が上がるようになりました。そして、10数年前、会議所内に「八王子まつりを検討する会」を立ち上げ、各方面から識者の参加をいただき、熱心な検討が続けられました。

メンバーだった私も“祭りの原点に帰ろう”という結論に賛同した一人でした。こうした会議所の考え方を行政に提案した結果、平成14年に新しいかたちの“八王子まつり”がスタートしました。

その原点こそが、現在の山車・神輿を中心とする“地域に根ざし、歴史と伝統に裏打ちされた”古典の祭りへの回帰でした。

私は今年の祭りでは、山車に神輿に、そして祭りに訪れる方々の接待にと、充実した二日間を楽しみました。何よりも祭り人の情熱あふれる姿に感動を覚えました。

親子代々伝え続け、さらに町内の祭りに血潮を躍らせる老若男女の姿に、見物客も共に興奮し、共感の声を上げていました。これが祭りの真髄そのものだと思いました。

八王子の祭りの特徴である“うねり・流れる”魅力に加え、欲を言えば、山車も神輿も、そして見物客も一個所に集中できる広場があり“祭り総覧”が可能になるなら、こんな素晴らしいことはないと思います。

商工会議所では、新たな街づくり計画の中で、こうした“まちの広場”の実現を含めた、まちのあり方を追求し、研究し、提案していきたいと考えています。皆様からのご意見をお待ちします。


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