『田辺会頭からのメッセージ』
Vol.26 「厳しさを乗り越えて」
 
   
   
5月・6月は多くの団体で総会が開催され、お招きをいただく機会が多くなります。出席し皆様のお話を伺うと、業種・業界に関係なく、一様に厳しい経営環境を訴える声が多く聞かれました。
私も経営者の一人として、政府が示す月例経済報告や各種の指標の示す“回復の兆し”には、微妙な違和感を覚えます。それはマクロ的な経済指標には、中小・小規模企業の実態が必ずしも正確に反映されていないからです。
こうした実態としての厳しさは、中小企業をベースとする商工会議所の会員の状況にも如実に表れています。
全国515の商工会議所では、廃業や倒産などによる会員の退会が深刻な状況にあります。八王子でも実態は変わりません。21年度も懸命な努力をしましたが、219人の会員の方々が退会されました。
退会届に接するたびに、無念の思いで仕事仕舞いをされる会員の方々の痛みが伝わってきます。安定した政治・政策のもとで、将来に希望の持てる仕事が続けられる日が待たれます。
6月11日に「中小企業憲章」が閣議決定される予定です。憲章に謳う「変革の担い手としての中小企業への大いなる期待、そして、中小企業が果敢に挑戦できるような経済社会の実現」の大目標が一日も早く現実のものとなるよう、期待してゆきたいと思います。
この会報では、平成21年度の事業・決算報告の詳細が掲載されていますが、私の立場で平成21年度を総括しておきます。
一口で言って実りの多い一年であったと受け止めております。それは三つの事業に集約されると思います。
その一つは2年間にわたる職員による全会員訪問により、会員の皆様の本音の声を聞くことができ、皆様との距離が大幅に縮まったことです。ただ、皆さんからいただいたご要望は会議所運営に適確に反映させなければなりません。今年はその努力の一年にしたいと思います。
二つ目は「地区制」の導入です。今まで業種別の部会組織が中心であった会議所運営に、地域に密着した「地域中心の活動」を取り入れ、会員の皆様の身近での活動を可能なものにしてゆきたいと思います。
三つ目は会議所の主要な機能の一つであります政策提言の面で「まちづくり戦略考」や「八王子都市文化伝承館」構想を広く世に問い、まちづくりに新たな視点からの提言をいたしました。
これからも皆様のご協力をいただき、活力ある八王子の実現に努力することをお約束します。
 
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