『田辺会頭からのメッセージ』
Vol.22 「一体何を……」
 
節分、立春と足早に春が近づいています。一月から二月にかけては新年会のピークでした。私は立場上、数多くの新年会に出席しておりますが、一年前に比べて今年の話題はより深刻になっています。厳しい経営実態をお話になる顔には、生き残りへの必死の思いが込められています。
話題が政治の話に及ぶと皆さんの表情は一変します。苛立ちの中にあきらめのような表情の方に何人もお目にかかりました。私も同感です。政治の実態を毎日のように新聞、テレビで見せられて“一体何をやっているんだ”と声を荒げたい心境です。
新政権が誕生して4ヶ月が経ちますが、まさに迷走そのものです。普天間基地の外交問題をはじめ、日本の国づくりや新年度予算についてほとんど政策論議が為されず、政権中枢のリーダーお二人の政治家個人の金銭問題で政局が大きく揺れています。
このように政治が揺らぎ、停滞することによって、経済により深刻な影響を与えることになり、毎日のニュースに接しながら暗い気持ちになるのは私一人だけではないでしょう。
私はいつも申し上げておりますが、今政治が為すべき一番大事なことは「これからの日本をどんな国にしていくのか」の骨格を示し、その実現に向かっての戦略を「明確かつ具体的にあらわす」ことだと思います。
現政権がマニフェストに掲げた「子ども手当」を具体例として取り上げてみます。戦略として考えるならば、企業の大小を問わず、仕事や地域に関係なく「女性が安心して働き続けられる社会的な育児システム」を構築することです。そのことによって、我が国の人口問題に解決の目途をつけるのが、根本的な少子化対策であり、経済対策であると考えます。
今、社会経済構造、パラダイムが大きく変わりつつあります。こうした時代には従来の考え方の延長だけでは通用しません。企業経営もまったく同じです。経営にあたる者が、自分の会社や事業を一新するぐらいの覚悟が求められると思います。
政治と経済は表裏一体ですから、国を挙げて、国民あげて取り組んでいかなければ、大変なことになると感じています。厳しい変革の時代を、お互いに精一杯の努力で生き抜こうではありませんか。
 
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