『田辺会頭からのメッセージ』
Vol.17 「新政権に望むもの」
 
国民の審判が下った。政権選択がキーワードとなった今回の総選挙は民主党の圧勝に終わった。国民は自由民主党から民主党へと政権の担当を選択した。選挙には必ず流れがあるが、これ程の強風が吹いたことは過去にはなかったのではないか。それだけ選挙民の日常生活への不満や閉塞感が溜まっていたのではないだろうか。
政権政党となった民主党には、国民の一票に託した思いを正面から受け止め、公約であるマニフェストの着実な実現を期待したい。国民のためにも、地域のためにも、将来に希望の持てる政治を行なって欲しい。
マニフェストにある数多くの政策の約束ごとは全てが直ぐに実現するとは思えないが、先ずは政策の優先順位と全体計画を分かり易く示す作業を急いでもらいたい。そして、政策の列挙だけに終始するのではなく、先ずはこの国の姿・形を明確に打ち出して欲しい。
21世紀の日本をどういう国にしたいのか、国際社会の中でどんな存在感のある国にするのか。安心安全な国家像という大目標を明らかにする責任があると思う。
もちろん、国民は国に望むだけでなく、自らの責任と努力によって、日本の国を支え、家族や地域社会を支えていく責任と自覚がある。しかし、その努力を注ぐ社会・国家の方向性が明確でなければ、国民は戸惑うばかりである。政権の目指す基本姿勢が大切なゆえんである。
政治の体制が変わった。まちづくりはどう変わってゆくのだろうか。私たち商工会議所は今まで通り、20年・30年後のまちのあるべき姿を描き、世論に訴え、行政の手を借りて、その実現を図ってゆきたい。
市民本位、国民中心のまちづくりは、政権の移行によって変わるようなものであってはならない。むしろ、今までの課題であった地域格差が解消され、地域住民の望むまちづくりが実現するのでなければ、政権が変わった意味がないと思う。
商工会議所としては、地域の経済を支え、日本経済の骨格を成す中小企業に対して、より元気になれる効果的な対策の具体化を強く望みたい。国の経済の再生は地域経済の活性化なくしては実現しないからである。
繰り返すが、まずは地域を元気にする経済対策の促進と国民の誰しもが切望している日本経済の一日も早い回復を実現させて欲しい。
経済団体として、私たちは共に汗して地域の活性化に取り組む決意を明らかにし、新政権に期待する言葉としたい。
 
ご意見・ご感想(メールの場合)はこちらからどうぞ。